ラマダンの日

 私達がマングローブツアーに行った日、ホテルまで送迎してくれたおじさんがいました。とってもフレンドリーな人で車の中では色々な話をしたのだけれど、ちょっと疑問に思ったことが。ホテルのエントランスで初めて会った時に「おはよう!朝ご飯は食べてきた?」と言うのはこれからカヤックで体を使うから全然気にならなかったのですが、私達が戻ってホテルへ帰る車でも開口一番は「で、ランチは食べた?」だったのです。
ぎもん:なんでこの人は、こんなにごはんの事ばかり気にしてくれてるんだろう??ツアーから戻ったら、普通は「カヤックどうだった?」じゃないの??
私達は水上レストランでたっぷりランチを食べてきたところだったので「もうばっちりです〜」と答えたのだけど、後でようやく彼がなぜこんなに食事にご執心だったのかがわかりました。
この頃から、イスラムではラマダンだったんですね。
ご存知のように、彼らはラマダンの間は日中一切食事も、飲み物も摂りません。日が落ちてから食事をするので、この時は個人的にタクシーを頼もうとしても「その時間は食事するから、できれば他の人に頼んでくれ」と言われてようやくすっきりわかりました!暑い中空腹を抱えて待っていた彼に、獲れたてのエビをたっくさん食べてきた話をしちゃって悪いことしたかな・・・・ デイブは私達と一緒にナシゴレンとエビをむしゃむしゃ食べていたので、彼はイスラムではないってことだったのかな。とにかく、ニュースでは聞いたことがあるけど初めて目の当たりにするラマダンです。

 ランカウイでは定期的に、島のどこかでほぼ毎日ナイトマーケットが開かれています。この日はちょうど数日前にバイクで行ったクアで開かれているということだったので、部屋でシャワーを浴びてぐっしょり濡れた川の水を流してから夕方タクシーを見つけて行ってみました。このドライバーもラマダン中で、普段なら待っていてもいいのだけど帰りは他のタクシーを見つけてくれと言われました。何だか私達は「お〜さすがラマダンだ〜」といちいち感心していました。
私達がクアに着いたのは、だんだん薄暗くなってきた頃。ドライバーに「何時くらいから食べていいの?」と聞いたら「う〜ん、今日は○時くらいかな」という返事でした。日が落ちる時刻なのか、日によって時間があるのでしょうか??分からないけれど、あまり聞かずに終わってしまいました。
 ナイトマーケットでは以前見たように屋台が連なっている他、日用品などの屋台も出ていました。何か面白いお土産でも見つかるかな?!と期待したのですが、食べ物じゃない屋台はあんまり変わりばえしなかったの。暗くなったし、また屋台でごはんでも食べますか!と食べ物ゾーンへ足をむけたのですが・・・・

ない!
ない!
食べる物がない〜!

先ほど聞いた食事解禁になる時間ちょうどくらいだったと思うのですが、もうほとんどの屋台が売り切れですっからかんなのです。たっぷりした大鍋にあったはずのカレーでさえも!!そしてお店の人もお客になんてあまり目を向けず、一心に自分達の食事を摂っている。気づけばどんどん灯を消して撤収モードだし、この勢いには本当に驚きました。そりゃあ日中食べてないのだもん、心待ちにしてるよね。食事開始の時間に遭遇しただけですが、ラマダンは強烈な印象でしたよ〜。
彼らには程遠いけどお腹すいていた私達は、『bakso』の看板があった角のお店に入りました。baksoって確か、鶏団子の入ったあっさりしたスープです。バリでおやつに食べたりしていたような・・。ホテルではしっかりこってりした食事ばかりだったので、こういう物が嬉しかった!
   
う〜ん、さっぱりして美味しい♪♪のスープと
   
I君オーダーのコロッケ。マレーシアで食べた物の中でトップ3に入る美味しさだった!!
ラマダンの意味とか私は全然理解していないのだけど、こうしてちゃんと宗教が守られていることはわかりました。こういうことがあるから、旅行は楽しい♪♪