三代目

 お色直しの衣装として、私はサテンの白地に墨絵と、大きな紅い牡丹の描かれた打ち掛けに決めていました。さらにその上に同じ柄のオーガンジーを羽織るので儚げな透明感があってとても美しく、私は当日着るのをそれはそれは楽しみにしていました**メイクは少しクラシックなモード系(←意味がよくわかりませんが)の雰囲気にしてもらおうかな、髪飾りは柄に合わせた大きな生花がいいな・・・なんて。
しかし式まで残すところ1ヶ月を切った頃、私の母に「実はどうしても着て欲しい着物があるの。」と言われました。好みもあるので黙っていたようですが、私が着物を選んだことで言ってみようと思ったみたい。そんな気を使わないで、もっと早く言ってくれればいいのに・・。

 母が着て欲しいという着物は、何と母方の祖母が結婚式の時打ち掛けとして仕立て、私の母も結婚式で着て、その後お引きずりの振袖に仕立て直したものだそうです。祖母の結婚式の時だから、かれこれ60年くらい前のものでしょうか・・・。 
         何て素敵!!
オーガンジーの打ち掛けも楽しみでしたが、こんな歴史のある着物には到底適いません!絶対絶対、それ着るよ〜!と返事をすると、母も喜んでくれて2重にハッピー♪体調の都合で出席できない祖母も、とてもとても喜んでくれたみたいです。パーキンソンの症状が進んでいるのに、この話はしっかり分かってくれたなんて、何だか涙が出そう。
こちらが、私が三代目となるお着物です。戻せなくなるので、畳んだままで(笑)
      
総絞り!に、すべて手で日本刺繍が施されています。色褪せた感じもなく、今見ても惚れ惚れするほど見事です。こんなお着物を着られるなんて、本当に嬉しい!!
     
    生地アップ。とっても綺麗な刺繍なんですよ。

 しかし、呉服屋さんで見立ててもらったところ我が家にはこのお着物に見合うだけの帯がないことが判明・・・。どうしよう、と言っていたら何と実家の近所の祖母のお友達の方が、「せっかくなんだからこれ位じゃないと」と、ご自分の格式高い帯を貸してくださいました!こちらも凝った日本刺繍が本当に見事です。私なんかが恐れ多い・・・と思うくらい。
     
         帯と合わせると、こんな感じです。

こんなに沢山の方に助けていただいて、本当に感謝、感謝が絶えません。メイクさんと相談して、お着物の刺繍にあるお花(牡丹?)を、クラシックにバン!と髪にも飾ることにしました。このゴージャスなお着物と帯に恥じぬよう、綺麗な花嫁さんにならなくては!うーん、式がとっても楽しみ♪
睡眠不足にだけは気をつけよう・・・