The Blue Water

 ジェフェリー・バワという建築家をご存知でしょうか?
もともと建築に疎い私はもちろん知りませんし、日本ではまだそれほどの知名度はないようですが、彼はスリランカのみならずかのアマン・グループの会長やリゾートホテルを手がける世界の建築家達が崇拝するような、トロピカル・リゾートの天才なのだそうです。スリランカをコアとした、ヨーロッパスタイルの洗練された設計。自由を謳歌し、瑞々しい感性をもった同性愛者。そんな付け焼刃の知識のみで、私達は彼の手がけたホテルにステイすることに決めました。ええ、ハネムーンですから(笑)それが、ワドゥワにあるThe Blue Waterというホテル。
         
この、ロビーの中を流れる水がスリランカで2番目に大きいプール(だって、スタッフがそう言うのだもの)に注ぎ込み、さらにその向こうに広がるインド洋・・・というのがここのチャームポイントのようです。私は建築のことは全くわかりませんが、直線を多く取り入れた、スタイリッシュなデザインだと感じました。ちなみに彼が手がけたホテルは、インテリアの細部に至るまで彼の精神が吹き込まれているのだそう。例えばお部屋のテーブルも、小物も、長い廊下に静かに置かれた壺ひとつも彼のチョイスということ。改築も許可なしにはできないのだとか。そういうものなの?!
         
内陸部のシーギリアと違い、海岸沿いのワドゥワは暑い!眩しい!!シーギリアでは曇り&雨が多かったので、ようやく南の島に来た!!という気分になりました。
 ところで、このワドゥワも昨年の津波の被害にあった地域です。ただ津波スリランカの南側から襲いかかったためそちらの方のホテルから「津波が来るぞ!」と先に連絡があったのと、こちらに来るまでに数時間あったおかげで、物的被害はあったものの人的被害は免れたそうです。約1年経った今では、そんな被害もまるで感じさせないほど復興していました。

 このホテルもとてもとても感じはいいですが、7つ星クラスと言われるElephant Corridorから来てしまうと・・・普通・・・。でもこんなこと言ったら罰が当たりそう。食事は常にビュッフェ形式なのが私はやや不満でした。何だか大勢ゲストをさばくぞ!質より効率!という理念が見えてしまう気がして・・・。ビュッフェが楽しい時もありますけどね。
                  
 私達がステイしたのと時を同じくしてこのホテルで国連のAIDS会議が催されていて、そのおもてなしのひとつ?スリランカン・ダンスを横から観ることができました。ラッキー☆☆
どうやら、穀物の収穫までを表したストーリーだったように思いました。女性の動きは柔かく、あくまでしなやか。足首につけた鈴が動きにあわせてシャン、シャンと鳴るのが印象的でした。男性の動きは雄雄しく、力強く。
           
         ショウが終わって、満足げなダンサー。
 余談ですが、この会議に参加していた各国の人々の中で明らかにこの人日本人!と思う男性がいました。この甘い空気に包まれて思い思いの軽装をしている人が多い中、汗を拭きながらもワイシャツにきっちりとしめたネクタイ。ああ、日本人て真面目・・・。それでも客観的に見るその生真面目さが歯がゆくもあり、ちょっぴり愛すべき物に思えたりもして。
ジェフェリー・バワの建築したホテルはスリランカには6つあり、どれもその土地の地形や、雰囲気を生かした設計なのだそうです。コロンボにあるParadise Road The Gallary Cafeも彼の作品のひとつですが、このカフェは訪れる価値大あり!!空間とインテリアを上手く生かしていて、かなりお洒落。なのに温かみがあるので落ち着きます。壁に囲まれているのに全く圧迫感を感じさせず、ギャラリーとカフェが同時に楽しめてしまう♪在コロンボ欧米人の社交場のような雰囲気で、ここは絶対お薦めです!